こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。
先日行われたフィッシングショーOSAKA2016は、5~7日の3日間で53,489人の来場者があり、昨年とほぼ変わらない来場者数で、横浜の入場者数(38,121人)と比較すると、釣りの熱気は関西の方が4割程上回ったようです。
厄介なインフルエンザウィルスの猛威も関西の方が上回っていたようで、イマカツスタッフ、関係者は次々にウィルスに感染しパンデミック状態です。
さて、私は土曜の午後に2時間ほどショー会場を巡回していました。
ルアーメーカーをメインに観てきましたが、今年の傾向として、ブルーギルを模したフラットサイド型ルアー、多連ジョイントルアー、そして魚のヒレのようなパーツを取り付けたルアーにシャッドテール型のスイムベイト等を複数のメーカーが出展していました。
これは全てイマカツルアーにも該当するもので、考えていることは皆同じなのだな~と感じました。
| SGプラス |
早くからヒレの有効性に気が付いていたイマカツでは、2004年に発売したハスキーハスジーとコフナジー、2009年にリリースしたSGプラスにヒレを導入しました。
そして、今年発売される「ステルススイマー」にも採用し、鮎型ビッグベイト「レプリケーター」には、今までに無い機構のヒレを採用する予定です。
| ステルススイマー |
| レプリケーターのヒレ |
ルアーのタイプによって、ヒレの役割に違いはありますが、共通するのは、ルアーのスイム姿勢の安定性の向上と魚から見た時の視覚的効果を備えているということです。
特に、リップレスでフラット形状、しかも体高のあるルアーは、ラインアイとウェイト位置関係により、ボディ側面に受けた水流が背側に流れ易く、ルアーの重心位置を支点に左右に倒れ込むアクションをします。
その為、ある一定以上のリトリーブ速度に達すると、水流を受けた側面の反対側に多くの水流が回り込む為、ルアーボディが倒れ込み過ぎて復元する事が出来ず、スイミング姿勢が破綻してしまいます。
そこで、ヒレを付けることで、ヒレがスタビライザーの役目を果たし、ルアーボディの倒れ込みを抑止、ボディに発生する過度なロールアクションを制御する事で安定した泳ぎが出せるのです。
また、ヒレによるロールアクションの制御により、ウォブリングアクションが大きくなるという特徴があります。
これは、ヒレによってロールしようとするパワーを抑え付けられて、ルアーボディが倒れ込みにくくなるために、ルアーボディ側面に受けた水流がロスせず、水流がボディと平行に受け流れて往くためです。
| レプリケーター |
魚が泳ぐ時、方向転換する時、静止している時、常にヒレの一部を動かしていますが、特に、魚が静止している時ほど忙しなくヒレを動かしているのが観察されます。
このように生命体と錯覚させるには、この魚のヒレの動きはとても重要であり、魚は静止しているけれどもヒレ等の体の一部は常に動かしている、これをヒントに次期イマカツルアーに取り入れるため研究しています。
| 知る人ぞ知る懐かしいルアーが!!
30数年振りに復活するそうです。
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それでは皆さん良い釣りを
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