レプリケータートリニティ完成!!
| こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。 今年の夏は、冷夏で過ごしやすく終わると思っていましたが、やはり梅雨が明けた途端のこの蒸し暑さは、昨年の猛暑を彷彿とさせています。 全国各地のフィールドでは、先日までの長雨によって水が入れ替わり、動植物にとっては恵みの雨となったことでしょう。 さて、工場内では、レプリケータートリニティーの生産で24時間フル稼働しています。
思わぬ注文数により、当初の出荷予定数では不足という事で、一月遅れの出荷になってしまいましたが、チューニング次第で年中使えるレプリケータートリニティーなので、店頭に並んだら是非使ってみてくださいね。 S字系スイムベイトの最終形態として、形状の変換を繰り返しながら、理想とするカタチになるまでに約３年の月日が流れていました。 開発当初は、2連ジョイントボディ、通常のS字形スイムベイトで進めていました。 しかし、各社から販売されているS字形スイムベイトは、もはや飽和状態であり、通常のS字形スイムベイトを世に出しても面白くないということで、イマカツの得意分野である3Dリアリズムプリントを最大限に活かした、超リアル路線で進めることに。 リアルにするからには、胸ビレや尻ビレを付ける事で、ルアー静止時の見た目のリアルさでバスにアピールさせる方法も試作しましたが、収納時にクセが付く事で、スイムアクションに影響が出てしまうということで却下になりました。
月日は流れ、今江さんのロケ数日前、今江さんからバスロイドJrトリプルダブルのリップレスチューンの作製依頼があり、この時に同時に注文されたのが、大きなシングルフックをルアーボディ側面に設置出来ないか、というものでした。 話を聞くと、賢いバスはフックを避けてフックの無い所を咥え込むという、そこでフックをルアーボディサイドに設置することで、ルアーボディのシルエットによって、フックが目立たなくなるという思惑らしい。 フックは、(株)ゲインコーポレーション製のヒッチフックという、本来はソフトスイムベイト用のアシストフックとして、販売されていたものがあったのですが、これが、まさに理想とするフックシステムになっていたのです。 早速購入し、ヒッチフックをワイヤーで連結してバスロイドJrトリプルダブルへ装着してみました。
このフックシステムは、ルアーアクションを阻害することなく、バスからフックの存在を無くし、取材は見事成功、この時からレプリケーターには、バッファローホーンフックを標準装備にすることにしたのです。 また、このヒッチフックは、(株)ゲインコーポレーション様の了承を頂き、イマカツ独自のバッファローホーンフックとして製作させて頂く事になりました。
出荷時は、フックとボディ挿入部のワイヤーは、接着剤によって固着しています。フックの角度を変える場合は、プライヤー等でスレッド部分を掴み、フック側を回すと簡単に角度を変えることができます。
そして、バスロイドJrトリプルダブルの4連ジョイントから織りなす艶めかしいアクションを、レプリケーターにも移植出来たらと、しかもフラットテイル使用時に、左右へ意図するスライドダートが出来るように!?という今江さんからの要望がありました。 ジョイントの数が増えれば増えるほど、意図した左右のダートは不可能に近い・・・ 試作改造に明け暮れる日々が続いていましたが、やはり2ジョイント以上になると意図した左右のダートが決まらない。 最終的に2ジョイントボディで落ち着く事で、意図した左右のダートが出来、また通常よりも柔軟なS字軌道を描くレプリケータートリニティが完成したのです。
フラットテイルを装着すれば、前述のように意図した方向へスライドダートさせることができ、リトリーブするとアユロイド等に比べカーブのピッチがやや細かい、柔らかく滑らかなスラローム軌道を描く仕様になっています。 また、3連ジョイントボディが織り成す柔らかさは、ルアー静止時でも水流の変化をダイレクトにアクションへ変換させるので、僅かな水流でウネウネと自発的アクションを発生させます。
ギルロイドブーツテイルで養われた、I字系スイムに特化したブーツテイル仕様を、レプリケータートリニティーにも採用しました。 デッドスローでは、無警戒のベイトが泳いでいるように見え、またファーストリトリーブでは、逃避行動にも見えるＩ字アクションは、広範囲をサーチしてバスを誘い出し、またアゴリグシンカー等でスローシンキング仕様にして、ブーツテイルのアンカー効果を利用したボトム一点シェイク等も可能にし、ピンスポットのバスにも対応できます。
イマカツが世に知らしめた、現在もなお人気を誇る多関節ワームジャバロン。 後に、ジャバロンハードが誕生し、艶めかしいジャバロンアクションは不変なものとなりました。
スローリトリーブ時には、ヘビのようにクネクネとアクションし、リトリーブスピード次第に上げていくと、ボディ全体を身震いさせるシバーアクションへと変換します。 また、ファーストリトリーブからのダッシュ＆キルの小技によって、レプリケーターは、MAX180度近くボディ－を反転させ、アクション変化によるリアクションバイトを誘発させることが出来ます。 使い手側の技量やチューニング次第で、多彩なアクションを発生させるレプリケータートリニティ、自分だけのシークレット釣法を編み出してはいかがでしょうか。
それでは皆さん良い釣りを |
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