TOP50亀山ダム戦レポートの巻
亀山ダム振り替え戦が終わった。結果は15位。野尻湖戦に続きまたしても不完全燃焼気味の試合になってしまった。
タラレバはこの世界ではタブーだが、旭川といい亀山ダムといい、確かな手ごたえを掴んだと思ったパターンが実践できなかったことが一番悔しい。まあ今年は私もバス業界?も「本厄」ってことで、逆に手を抜いていないからこそ、この程度で済んでいるのだと前向きに考えることにしている。
まあ、それにしても今年は次から次へと信じられないような出来事が起こる年だ。もう皆さんも既に知っていると思うが、大会直前、非常にショックな不正事件が発覚した。もう腹が立ちすぎて、コメントのしようもない。この件に関しては近々、JBから公式に発表があると思うので注目したい。

さて今回の試合は初日の台風直撃によって、かなりの減水にあった亀山ダムが3m以上に大増水になった。この時期はこういったハプニングはよくあるが、こういった場合のセオリーは絶対に「バックウォーター」になる。水温が一気に20度を切るくらいに冷え込む場合は別だが、30数度あった水温が24〜26度前後に落ちる真夏の大増水は何はともあれ
間違いなくバックウォーターで翌日から爆発が起こる。これはバックウォーターに餌が流れてくることと、水質の回復が一番最初に起こるのがバックウォーターだからである。とくにバックウォーターにクリアとニゴリの境目が出来ていたら、その付近で爆発が起こることは紛れも無い事実なのだ。

しかし、トップ50ともなるとそんなことは誰もが百も承知。むしろ今回の台風はプラで全く見えていなかったプロにすら、どこがベストエリアか容易に推測できる、人さえいなけりゃ「超簡単状態」になってしまったのだ。しかし悲しいかな普通にわかる人なら当然集結する。当たり前のようにやはり優勝はバックウォーターのニゴリの境のベストスポットに陣取ったプロだった。予想通りおよそ2/3以上のプロが2つのバックウォーターに集結したが、こうなると狭いバックウォターで
ひしめき合う釣り合い合戦になり特殊な釣り方を持つものか、釣り合いに強い選手に軍配が上がった形だった。

ドチャ濁りの会場前。
ほぼ7割のプロが一気にバックウォーターを目指した大混乱戦となった。
ただ、私は決してハンデを背負っていたわけでもない。むしろKTFの恐るべきエレキを積んでいたため、初日は50番
スタートながらなんと2番乗り
(一番は沢村さんでした・・・)でバックウォーター最上流に入ることが出来ていたのだ。
ちなみに2日目も余裕の2番乗り。それでもつれなかった最大の理由は、夢を追いかけすぎてジャバロン160&ハスジーばっかり投げ倒し・・・。自らポイントを玉砕、はっきり言ってナメ過ぎです。(最近この傾向が強くてどうも反省です・・・)ここは関東亀山ダム。トップ50の船団で簡単に通じるほど甘くはありませんでした・・・。
しかし、その中でも野尻湖戦5位に続き特殊中の特殊と言ってもいい驚愕の新メソッド「ニュー風神スパイダー」で優勝こそ僅差で逃したが、2位のフージーは圧巻だった。

2戦連続「風神スパイダー改」で絶好調のフージー。
後2戦残してぶっちぎり首位!!
このメソッドは正直いってまだ私にはマスターしきれていない、「フライの達人」フージーならではの独特の必殺技だ。
詳しい使いこなし方はイマカツ設立以来2年連続のトップ50(旧ワールドシリーズ)制覇が現実味を帯びてきたので今暫く企業秘密です。でもルアーの写真を見ただけではこのルアーの秘密はまず判らないのがこのテクの恐ろしさである。これは次戦の木崎湖もマジでヤバイ究極のトーナメントテクと言っても過言ではないだろう。
しかし、プラの時点ではまさかこのスパイダー大作戦がまたしてもハマルとは当のフージー自信全く考えてもいなかったらしい。見えるようで見えないバスを釣るフージー流スパイダー大作戦、暫くはクリアウォーター最強兵器かもしれない。

またしても大活躍の風神スパイダー「改」。
今年のフージー活躍のラージ用に改造した最大シークレットベイトだ。木崎湖まで内緒!
今回の展開をざっと話すと、初日はなんと2時まで折木沢最上流で粘りすぎ、たった300gのバス一本。帰着に一時間かかるため、絶望のまま時間切れで全開で岐路に着くという最悪の展開だった。しかし、まあまだバス釣りの神様は私に諦めるなと言いたいのか、会場前で最後のあがきが功を奏し、バークレイ「SAMURAI HOG」で連続3キャッチ!!!なんと桟橋に帰着する選手たちの視線を背にラスト5分で遂に4本に達し、奇跡の8位に踏みとどまった。まるで野尻湖戦初日の時と同じ出来事だった。

初日、帰着までのわずかラスト30分で8位にくい留まる連打。奇跡でした。
この奇跡の出来事は2日目も起こることになる。
2日目も同じく折木沢上流に沢村さんと1番で入るが、今度は12時まで2人ともノーフィッシュ。またしても絶望のまま
帰着に向かうその帰路、ラスト20分、ダメもとで入った水産センターのバンクでゴミダマリを電撃でフリップすると怒涛の奇跡の7連発バイト!!余りの時間の無さに焦りに焦って、7本のキーパー中、4本をデッキに上げながらも勢いあまって反対側に落として逃げられるという信じられないミスを犯してしまった。
何とかかろうじて3本をキープし時間ギリギリで帰着。順位は落としてしまったが、かろうじてそこそこで踏みとどまることが出来た。

九死に一生を得たラスト30分のフリッピング。
観客の目の前で4本もぼバスをボートの後ろにふっ飛ばしてしまいました。
今年は正直言っていろいろと気が滅入ることも多く、なにか集中力と試合に対するハングリーさを欠いたまま試合に臨んでしまっていたが、この2度の奇跡はまだまだバス釣りの神様が自分に何かを伝えるためのメッセージなのだと確信するに十分な出来事だった。普通なら間違いなくこの試合は5点に終わっていただろう。野尻湖といい今回といい、努力以外の何か見えない力にギリギリで救われている感じがする。


さて、そんなこんなで試合はイマイチだったが、私が最も悔しかったこと、それは減水状態の亀山ダムは非常に難しく、旭川の時と同様、見えているプロと見えないプロとの差が極端についていたことが明らかで、かなり高い確率で勝ちが見えていたことだ。しかも、減水特有の広範囲に散らばり、しかもサスペンド状態のビッグバスの絞り方の難しさが顕著で、狙ってデカイバスが取れるパターンを掴めば圧倒的に有利な展開になることは明らかな状況だったのだ。
6〜8月の試合は順当にプラで読めているものが、よほどの天変地異が無い限り順当に勝てるから私は特に好きな季節なのである。しかし、その全てを台風が奪い去っていった。
タラレバの世界は勝負には存在しないが、次回(明日の予定)は減水時における亀山の私が掴んでいたビッグフィッシュパターン、そして公認100尾目となった53cmを含むパターンを全公開しよう。
・・・TO BE CONTINUED(続く)・・・

 

 

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