ババ荒れ地獄の北浦戦プリプラクティスより帰阪
福岡から茨城県に移動しての練習はキツかった。 だが、黒船の走りにだけはアドレナリンが沸騰。史上最強のバスボートだ。 九州遠賀川の試合を終了して間もなく、息つく間もなくというか仕事する間もなく、今度は茨城県北浦に1週間ほど滞在していた。 しかし、今年の春は荒れに荒れる天候のおかげでまともに湖に出られる日が本当に少ない。 今回の北浦霞水系練習でも、実質上、まともに全域での練習をこなせたのは実質2日間だけといっても良いほど悪天候に泣かされてしまった。連日北東のババ荒れで、北浦入り前には24度以上あった気温は、一気に一桁台へ急降下、8日朝には雪とミゾレが吹き荒れる悪天候となった。ただ、初のプリスポーン期開催となる今回の北浦霞水系戦の現状は、練習時には既にスポーン直前で、極めてバスのコンディションが短期間に激変する事は間違いない。 連日、北東の強風で大荒れ、最高気温4度の日も…。 おかげでまともに練習は出来なかったが…。 今回の練習では現在、北浦ではワカサギの接岸とともにダルド115やリップライザー110などのワカサギに似た色を持つビッグミノーのグリ巻きがオカッパリでは大流行中。南風に押されてワカサギが接岸した護岸では、平日でも20人近いオカッパリアングラーが所狭しと並んで皆がビッグミノーをぶん投げてはグリグリ巻いていた。マッディー的ビッグベイト開発の可能性を感じさせる実に興味深い風景だった。 ナベのお気に入り、ボーラーにすら中層で喰ってくるのが今回の北浦バスの傾向だった。しかも、全てメス。 ただこのビッグミノーパターンは既にピークを超えており、2週間後の本戦で効果的かといえば疑問な所だ。ただ、真っ直ぐ巻く、止める、浮かすに特化したリップライザー110の人気が再燃していたことには驚かされた。最近は生産量が少なく入手困難だが、歴史は繰り返すのだろうか、ワカサギ系カラーのリップラ110、もしくはダルド115を見かけたらお勧めです。 かつて、関西圏で一世を風靡した110mm以上のフロティングミノーのタダ巻き&ライズが霞水系で密かに大ブレイク中。 狩野さんの友人GURIさんもダルド115タダ巻きで1800gを釣ってました。 と言う事で、今回の練習ではまともに釣りが出来る天候も少なかったため、今を釣り込むことよりエリア全域のスポーン進行状況の確認と、できるだけ多くの差し場の確認作業に徹し、直前2日間の公式練習で無駄なく絞込みができるよう意識した。収穫は少なかったが、2つだけ「これは!!」と唸れる手応えを得る事はできた。 釣れるバスは皆、パンパンのプリスポーン。 ジンクスSBシェルブレード、これは使えます!! その一つは、冬から研究してきたスピナーベイトのブレードなのだが、遂に絶対的にこれはつれると確信を持てるレベルまで新アバロンブレードの胆を使い込んだことで確信する事ができた。そしてそれは結果にも十分、反映できた。 アバロンブレードにはかつて、一世を風靡したバッセルブレードやEGのSR-124等、コーティングブレードがある。しかし、これらのブレードはアワビやアルミ箔シートを貼った上に分厚くコーティングを施したもので、その重量の重さと厚みの増加で回転径は極めて鈍く大振りになりスピナーベイト本来のナローで高回転なキレ、引き感の良さを失ってしまっていた。 甘く怪しげに光るナチュラル夜光貝ブレードの輝きはベイトそのもの。 回転残像が美しすぎ。 しかし、今回自分が長期間試してきた新アバロンブレードは、その概念を完璧に払拭した迅速な立ち上がりとシャープ&タイトな高回転、そして何より引いて感動するほど美しい回転時の幻惑的な輝きと引き感を実現できたと思う。事実、某メーカーの回流水槽で回転の比較テストした結果、なんとオリジナルのスーパーブレードよりも低速で立ち上がり最後まで回転し続けるハイレスポンスを実現していた。ちなみに燐青銅製スーパーブレード以外の標準的金属のブレードでは過去のアワビ貼りブレードと大きな変化は見られず、回転は大振りで鈍くなってしまう。 連日のブレード耐久テストも万全。 これまた全部プリスポーンバス。 これは無論、アワビ本舗とシェルラミネート工法の開発過程で生まれた超極薄シートの高価は大きいが、本当にひょんなことから気がついたブレードの加工マジックで、現在、意匠登録を考えているほどシンプルながら理に適った方法である。本当に長らく進化のなかったスピナーベイトに、もう一度本気で使い込みたくさせる色気と釣力を与えることが出来るのではないかと非常に期待している。 美しいだけじゃなく、その回転のショープさ、立ち上がりの鋭さとオーロラのような残像に痺れた。 おそらくこの新シェルブレードは、暗いボトムで使うメタルバイブシェル以上に、下手すればビッグベイト以上に圧倒的な視覚効果を発揮する可能性を感じている。それほど回転するブレードの残像が美しいである。 今回のまともに釣りができなかった北浦戦練習で、唯一、「これはキタッ!!」と自分もバスからも手応えを感じられた収穫だった。 色々なシェルをテストしてきたが、日本アワビ、南洋は安価で夜光貝にも匹敵する輝きでお気に入りに。 ニュージーはギルカラー。 そしてもう一つは…ひょっとすると本番で結果が出せる可能性を秘めているので今回は非公開。自分的には北浦霞水系で始めて使って、予想外に釣れた新しい釣り方、ルアーではある。 メキシコじゃありません。コレ、日本の野池でのテストです。 と言う事で、今週は取材に準備に仕事にと体が2つあればと本気で思う今日この頃。近所の野池では今季、ホサキはバスロイド&メキシコ専用ギルベイト(テラベイト?)でゴジラサイズを日本の取材で連発中…。あ~試合も好きだが、春の野池の藪が漕ぎたい欲求不満が溜まりまくってる今日この頃であります。 メキシコ以来、バスロイド激怒釣法に完全に目覚めたホゲキング。 一昨日の某誌取材でも超ドデスカンを連続ゲット。 |