黒帯8ロケにて遂にジャバロン超絶激烈大炸裂の巻
今週は黒帯VIIIのロケに行ってきた。そして今回のロケは、私のバスライフ20数年の中でも指折りの記憶に残る衝撃のロケになってしまった。おそらく琵琶湖、池原、もしくはネストのサイトを除いて、今回以上の結果をシークレットでもなんでもないメジャーリザーバーで残したのは私の記憶にはない。無論それは同行した渡辺ですら、彼のリザーバー史上最高の釣りだったというほど衝撃的なものだった。
今回のロケは昨年好評だった黒帯外伝のガチンコ対戦シリーズ第三弾としてワタナベと2艇でのマッチプレー3日間の予定(1日は予備日)として行った。このロケは一応「JB四国3強」と呼ばれるリザーバーマスターのワタナベを一般?アングラー代表として起用し、2人が戦略上どういった違いを見せ、結果がどうなるかを無編集で見せるガチンコ企画である。 まあ春ということもあって、今回の黒帯VIIIはテーマがビッグフィッシュ一本勝負。なんとキーパーをマジで50cmに設定した無茶苦茶な企画でスタートした。一応リミットは5本。最後に正確な口閉採寸が待っているという鬼の企画だ。 そしてとどめはネストは絶対禁止!!。 しかしやっぱりこれには無理がありあり・・・ 初日、私もワタナベも予想外、想定外、丸一日なんでもアリでやって最悪のノーフィッシュ、ノーバイト(キーパーどころかウグイとアマゴのみの完全丸坊主…)に終わり、真剣にロケを延期しようと考えたほどの最悪のスタートだった。 ところが2日目、正直に話すが、ワタナベの機転によってその難易度トリプルAのリザーバーは別の湖かと思うほど恐るべきポテンシャルを見せることになる。天候は3日間を通じて晴天&強風。条件に大きな変化もないこの状況下でワタナベが見つけた驚くべき釣方こそが、私にプリスポーンのデカメス捕獲法に大きな疑問と衝撃を与えたジャバロンの予想外の使い方だったのである。
今回、ワタナベが使ったルアーは2日目が ジャバロン140とイーター、3日目はジャバロン160オンリーだった。 しかし、このルアーは私もメインに使ったものであり、初日は2人ともノーバイト、ノーチェイスでライトリグまで使って必死にやっての完封試合達成・・・・。2人とも「ジャバロンにはまだ早すぎる・・・」と口をそろえた初日だった。 ネストを避けるため敢えて水温の低い寒冷地のリザーバーを選んだのだが、驚くことにそのリザーバーではネストは結局3日間たったの一つも見られず、プリすらもまだ少ないという予想外の状況だったのだ。ローカルアングラーとの情報交換でもいい人1〜3本、相当厳しいとの話だった。しかし、その初日、朝偶然スロープで出会った某ショップの店長に ジャバロン140のサンプルを1本だけプレゼントしたのだが、その店長のこの日唯一の1尾が、そのジャバロン140によるものだった。
「やっぱジャバロン釣れるんジャン・・・」とこの時、訳の解からないことを言っていた自分が、翌日、渡辺の柔らか頭に 完膚なきまでにやられるとは、全く考えてもいなかった。私の頭の中は、どうやったらNGを免れるか、NGになってしまった場合の撮影部隊の経費計算ばかりしていたのが本音のところだった。それほど普通の釣り方では手も足も出なかったのである。
きっかけになるのか、改めて考え込んでしまう衝撃の事件といってもいいロケだった。28年もバス釣りをやっていると おのずと釣れるルアーっていうものが、その動きを見ただけである程度はいいルアーかどうかが判断できるようになる。
しかし、今回の事件はこのワイドな泳ぎの流行に再び疑問を投げかけ、タイトな動きが持つ「何か」を強く感じさせる大きな出来事であったことは間違いない。考えてみれば、私はこのブームが来る以前、トーナメントや取材で好んで使っていたルアーはタイトローリングが多かったように思う。そのせいかインスパイアールアーにはタイトローリングのプラグが多い。イーター、スレッジシリーズ、プレデター、ブザビーはワイドウォブリングでは決してない。しかし、全てのルアーで私は日本のトーナメントを勝ち抜いてきている。 しかし、何故かこのところ弱っちいタイト系ルアーはマイナリティーになってしまい、強く派手なワイドウォブリング系が全盛の時代になっている。ここでタイトな動きが絶対に日本のバスにはいいと言いたい訳ではないが、今、再びこのタイトな動きが持つ何かをもう一度冷静な目で可能性を追求したくなってきた。 ただ少し語弊があるとすれば、ルアーの動きをワイドウォブリングとタイトローリング(タイトウィグリグリング)に2分すること自体が無意味な気もする。もっと正確に言うならば、バスにとって慣れていない、もしくは見たことのない動き、波動こそがとんでもない結果を残せるルアーなのだということかもしれない。そう考えると今流行のS字形も決して水を掴み掻き分ける強波動ではなく、水から滑るように逃げる動きなのにこれだけの結果を残していることが理解できる。そう考えると波動とは「強い」「弱い」ではなく、「バスが気になる種類の波動」こそが驚異的釣果を残せる鍵なのではないだろうか。
ジャバロンは基本的にはボディー全体に大きなうねりを伴う、いまだかつて存在しない種類のソフトベイトである。 その動きはまさにハスキーハスジーそのもので、見るものを一目で虜にしてしまうほど凄いものがある。
だが、人間にとってミスセッティングに思えるその方法はバスにとって驚異的に魅力的なものになることがあるのだろうか?考えてみればダウンショットもワッキーも、ましてやジグヘッドワッキーも、時代が時代ならみな「お子様リグ」とまで呼ばれた一見素人リグである。
・・・TO BE CONTINUED(続く)・・・
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