こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。
池原でデカバスハンターと名の知れた黒崎さんの要望で開発がスタートし、約3年間に及ぶ開発期間を要して、ようやくリリースすることの出来た黒崎ペンシルことスラムドッグモンスター。
| 全長140㎜
重さ40g(1.4oz)
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池原ダムにおいて、数々の実績をあげていたアマゾンペンシルをもっと使いやすく、そしてペンシルベイトでは異例のフロロカーボンラインでも使用できるようにというコンセプト。
アマゾンペンシルのDNAを継承しつつ、形を大幅に変換させて、誰でも水押しの強いスケーティングアクションを発生させる事が出来るように再度設計しなおしました。
アマゾンペンシルは、全長160ミリ43グラムあり、使用するタックルもヘビーであることから、連続スケーティングアクション時には手首への負担が大きく疲労に繋がります。
そのアマゾンペンシルよりも20ミリ全長を縮小し、ウェイトは3グラム軽量化したことで、M~MHクラスのタックルでも使用できるので、タックルの軽量化によって小技を利かしたルアーアクションを与えやすくなっています。
アマゾンペンシルをそのままスケールダウンしたファーストモデルのスラムドッグの重量が30グラムだったのに対し、セカンドモデルのスラムドッグモンスターは40グラムに設定したことで、ボディのスケールダウン化による水押しパワーを補っています。
| アマゾンペンシル(上)
全長160㎜ 重さ43g
スラムドッグプロト(中)
全長140㎜ 重さ30g
スラムドッグモンスター
全長140㎜ 重さ40グラム
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また、アマゾンペンシル腹部に設置している集魚効果の高いクラッカーラトルは、アマゾンペンシルと同じ径のボールをスラムドッグモンスターにインサートすることにより、「カチッ」というカン高い音は健在です。
| クラッカーラトルシステム |
開発の初期段階では、アマゾンペンシルを単にスケールダウンしたもので進めていましたが、アマゾンペンシルと同等のクラッカーサウンドを出させる為に、クラッカーボールのサイズをアマゾンペンシルと同じにしたことで、ボールが前後に移動する際の慣性がスケールダウン化したボディには過大過ぎてしまい、さらにアマゾンペンシル特有のアゴ部分に設けたフラット面と相まって、着水からのスケーティングアクションの立ち上がりが非常に悪いものでした。
アマゾンペンシルを使用していた方なら分かると思いますが、アクションさせる時にロッドティップをチョンチョンとトゥイッチする通常のペンシルベイトを動かす方法だと、上手くスケーティングアクションしません。
アマゾンペンシルを上手くアクションさせるには、ロッドティップでラインを20~30センチ手前に引くような、ジャークベイトでいうリッピングの方法でアクションさせると、水を左右に押し広げながらスケーティングアクションします。
アマゾンペンシルは、あのサイズ感であったからこそ、各種の機能がバランス良く融合し、少し癖のある玄人好みのルアーなのです。
| アマゾンペンシル(手前)
スラムドッグモンスター
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スラムドッグモンスターは、スケールダウンによるこれらのデメリットを改善する為に、ボディ形状を大幅に変更、またボディ腹部に位置するクラッカーラトルルームを再検証することにしました。
左右のスケーティングアクションを安易にさせる為、ボディアゴ部分のフラット面をラウンド形状に変更することで、僅かなラインテンションでも左右に首を振るようになり、水押しを低減させないようにボディ肉厚を増すと同時に、内部ウェイトの分散化により、力強い水押しを発生させるようにしました。
| スラムドッグプロト(手前)
スラムドッグモンスター
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| ボディ肉厚を増すとともに
ウェイトを分散化することで
ボディ全体で水を押す。
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クラッカーラトルルームは、クラッカー音に影響が出ない範囲まで、金属ボールの可動域を縮小させ、ルアーボディ前後方向の金属ボール可動に伴う慣性を低減させました。
| 前方のボールは固定されており、
後部のボール可動域をリファイン。
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トップウォータールアーを使用するにあたって、ナイロンライン(比重1.14)より比重の重いフロロカーボンライン(比重1.78)を使用する事はタブー視されがちです。しかし、一日のフィッシングでトップウォータールアーが効果を発揮する時間帯は限られ、一日中トップウォータールアーがハマる状況は極まれです。
トップウォータールアーだけの為に、ナイロンラインをセットしたタックルをワンセット、フィールドに持ち込むのは、大型バスボートでの釣りであればさほどかさ張らず問題ありませんが、小型ボートやショアからの釣りであれば、出来るだけ少ないタックルで釣りをしたいと思う方が多いと思います。
そこで、今回リリースしたスラムドッグモンスターは、ナイロンラインの16~20ポンドが推奨ですが、フロロカーボン14~16ポンドでも支障なく使用することが出来るように作られています。
トップウォータールアーのプライムタイムが終わった後に、他のルアーに付け替えることで、そのタックルが一日、有効に使用することが出来るのです。
スラムドッグモンスターをフロロカーボンラインで使用するにあったっての注意点があります。
デフォルトではラインアイにスプリットリングが取り付けられています。
このスプリットリングに直接フロロカーボンラインを結んで下さい。
| スプリットリングにラインを直結。 |
スプリットリングにスナップの取り付けや、スプリットリングを外してスナップの取り付けもオススメしません。
スナップは、スプリットリングより全長がある為、ルアー静止時にスナップが下側に垂れ下がることで、水中にラインを引きこんでしまうきっかけとなり、スプリットリング直結よりもラインが早く沈んでしまいます。
ラインが沈んでしまうとアクションを与えた時にルアーが水中に引っ張られ、ダイブしやすくなってしまうのです。
これを逆に利用して、意図的にダイビングアクションを織り交ぜることも可能ということです。
| ルアー静止時にスナップが垂れ下がる事でラインが沈んでしまう。
(画像下)
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ライン素材やタックルの違いでルアーアクションに差が出やすいペンシルベイト、
自分にあったタックルセレクトを見つけ出して、モンスターバスを仕留めてくださいね。
それではみなさん良い釣りを
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