インスピラーレ・スタリオンズ発売&詳細解説
スーパースタリオンはビッグクロ―ラ―ベイトにベストマッチ。ブン投げるならスースタ。 ごたごたと仕事に振り回されているうちに、エバーグリーンからインスピラーレ・スタリオンズが一昨日リリースされていた(ウチにはまだ一本も来てへんのに…)。 この2本はガンスリと並び、インスピラーレの中でも旧カレイドモデルとの差が最も明確に実感できるフラッグシップモデルでもある。 特にスーパースタリオンはカレイドモデル以来、ヘビー級バーサタイルモデルとして市場で非常に高い評価を得ているが、ガンスリンジャー同様にここまで劇的に進化してしまうともはや別物とすら感じてしまう程の進化を遂げている。 インスピラーレ・スーパースタリオンの使用用途は従来のスースタ同様、1/2ozクラスのジグワームをベースに、BWK480〜IK500R2級のディープクランク全般、そしてスコーン・バクラトスイマー系スイムジグ、ジンクススーパーヘビー、アンドロイド、ビッグロイドと非情に使用範囲が広いのが特徴だ。今回インスピラーレ化し、更に軽量の3/8ozクラスのジグワームですら何の抵抗もなく使えてしまう程、操作性が各段に向上している。 ビッグロイドも余裕で扱えるスーパースタリオン。カレイド時代から超人気機種だ。 よくインスピ・ガンスリンジャーとの違いを聞かれるが、バットからティップまでビシッとした金属的張りと高弾性特有のシャープさで、キャスト〜フッキングからランディングまで一撃瞬殺、全て自分の意志通りにやりたい人にはガンスリンジャーが適している。 一方、ややスロー気味にパワーをロッド全体に載せる感じで、同時にフッキング~ファイトもムッチリと太い腕で締め上げるような柔術的フィーリングを好む人はスーパースタリオンが適している。ちなみに自分はガンスリ派だが、これはリザーバーが主戦場たる所以で、フラットウィードレイクが主戦場ならスーパースタリオンの出番が多くなっていたと思う。 ビッグベイトだけでなく、スイムジグからテキサスまで。ヘビー級は何でもOK。 操作重視の接近戦、リアクション重視ならガンスリ、索敵重視の遠距離戦、載せ重視ならスースタと言う使い分けが基本だが、この2本はインスピラーレの中でも絶対に持っていて損の無い、最も攻撃戦闘力が高く、同時に耐久性も高い機種である。今回リリースのスーパースタリオンはトーナメント仕様なので超軽量チタンフレームのシングルフットセミマイクロガイド仕様だが、ブラックシリーズでは極めてレアなチタンフレームWフットセミマイクロガイドを採用している。こちらはインスピラーレ特有の劇的な軽量性はやや劣るが、完全に琵琶湖標準のヘビーデューティーモデルに仕上げているのが特徴である。 そして、もう一本、今回スタリオンブラザースとしてリリースされたのがスタリオンDGである。 このスタリオンDGの「DG」が持つ意味はエバーグリーンのWEBを参考にして欲しいが、インスピラーレの中でもコブラDGとスタリオンDGは根本的にコンストラクションから素材組成まで全てが異質な存在となる。 インスピラーレを所有した時、まず最初に感じるのが、その実質重量表示以上の圧倒的な軽量感である。インスピラーレは決して実質重量自体はずば抜けて軽い訳ではないが、持った瞬間、劇的に軽く「感じる」のがこのロッドの最大の特徴であり価値でもある。 振り返ってみると、冬の野池でスタリオンDGの出番が多い事に気が付く。 そう言う状況に強いロッドだ。 しかし、DGは逆に「重い!」と感じる人が多いかもしれない。ところが、このDG最大にして最強の特徴は、実際にフィールドで使えば使う程、その肉厚で濃厚な質感(表示重量は決して重い訳ではない)が物凄く気持ち良く感じてくることに尽きる。振り抜いた時、ロッドの反発力が丸ごとルアーに載って行くような突き抜けたインパクト、それは同時にフッキング時に感じるゾクッとする様な「貫いた感」にも表れてくる。 スタリオンDGとコブラDGは兄弟の様なロッドで、3/8ozをセンターにそれ以上をメインとして使うならスタリオンDG、それ以下ならコブラDG、ラインにすれば13ポンドFMVをセンターでスタリオンDGとコブラDGを使い分ける。リザーバーや野池のコブラDGの出番の多さは各取材を見ての通りだ。 やや深めをスローロールする秋のモグチャには最適のスタリオンDG(写真はプロトタイプ)。 自分がスタリオンDGを最も高頻度で使うのがスイムジグ系巻き物(モグチャパーフェクション3/8oz~1/2ozやジャバロン、パワーゴビーテキサス)で、ウィードが濃い場所、流れが早い場所ではスーパークーガーではなくスタリオンDGを選ぶ。琵琶湖ならまよわずスタリオンDGだ。同じ巻き物でもロッドティップを上に構える事(水面~水面直下狙い)が多ければクーガー、下に構える(ミドル&ボトム狙い)ならスタリオンDGの出番になる。また琵琶湖等では以前からテキサスリグにスタリオンOTMの人気が高かったが、OTMの全てをDGはカバーしてあまりある性能を持つ。使用感も重く感じると言ってもOTMよりは格段に軽く感じるだろう。 藪こぎに1本だけ持って行くならタフなスタリオンDGがオススメ。 無理が効くうえ、1/4ozのテキサスから、無理をすればアンドロイドもこなせる。 一言で言えばDGは「タフ&ラフ」。スーパーカーの様なインスピラーレの中では異色の4WD系SUVと言った感じか。ちなみに、スタリオンDGの異母兄弟がスーパークーガーでもある。ワイルドでタフな野性児のスタリオンDG、機敏で機転が効き運動神経抜群、エリートのスーパークーガー、最終的にはユーザーの好みの問題になるが、使い手の描く戦略に応じた機種を選んで欲しい。 |