ジャバロン&スピンコブラ関東上陸 PART?? の巻
関東でも狙ってキーパー50cmをクリアすることは可能。
果たしてその驚くべき方法とは?
さて、黒帯VIII関東編のロケは結果的には大成功に終わったのだが、その内容は決して楽勝とは程遠いものだった。DVDになってから見れば大概入れ食いビデオのように見えると思うが、現実は釣り方を掴むまで、ノーバイトの時間が
どれほど長かったことか・・・。もしこれがプライベートなら速攻ワッキーリグや小さなノーシンカーで何とかバスを釣ろうとしていたかもしれない。しかし、一つのルアーを使い込むことは、そのルアーの持つあらゆる可能性を引き出す意味では非常に重要なことで、ボウズ覚悟でもやらなければ見つけることはできないのも事実である。それをロケ本番でやるのは本当は非常にキツイ。しかもNG再撮となるとここまで遠征してきている雑誌社にとてつもない無駄な経費を使わせてしまう。そういった時は決まって暗〜く、重々しい雰囲気が船上に漂ってくる。先月のロケ初日のように完全無欠のノーバイトになってしまうと、丸一日8キロもあるカメラを背負い続けるカメラマンの身にもなれば、無駄な体力とテープだけを使ったことになり、本当に申し訳なく思う。

入れ喰いレイクもいいけど、レベルの高いレイクで
狙ってビッグバスがつれた瞬間はたまりません。
今回の状況は水温が高いところで18度強。天候は曇り。初日は気温は三月中旬並みの寒波に襲われ最高14度。強風白波が吹き荒れる寒の戻りの典型的状況だった。潮はGWの大潮後ということもあって、ネストが山盛りあるのではないかと思ったのだが、これまた予想に反し全く無しといってもいいほど確認することができなかった。原因はGWで叩かれまくったことと、かなりの減水傾向にあったこと、それと夏並みの高気温になった4月下旬に一気にスポーニングが進んだことが考えられる。
状況的には完全なアフター。それも最もバスの反応が悪くなるポストスポーン(直後という意味で、アフターがやや回復〜回復傾向にあるのに対し、ポストはゲロゲロの状態をさす。)の状態だった。
ポストの釣法の基本はスポーニングエリア周辺のカバーがメインになるが、
1、リーチクラスの極小ワーム、しかもストレート系が良い。
2、シンカーは極力軽くナチュラルに。
3、動かし方は超スローもしくは超デッド。フォールとロングポーズが最大のキモ。
4、メスは縦スト中層浮き、オスは激シャローフ〜ラフラ

といったところになる。よくある間違いはアフターは横方向、それもスイミングに強く反応するといわれるが、これは「アフター回復組み」を狙う場合で、時としてアフター回復組みが少なく湖全体がド・ポスト状態になっていると、このアフターのセオリーは全く意味のない方法になってしまうのだ。
今回はまさにこの状況、その上、人が異常に多いということでバスは更にナーバスになっていた。
ジャバナベの「ジャバロン速巻き」はド・ポストの上に寒波襲来、ルアーがデカすぎ、バスが追う体力も気力もなく、しかも人為的プレッシャーでカバーから離れたがらないため、全くの無反応になったのである。それでもひょっとしていち早く回復したデカイ奴がいるかもと、淡い期待を胸にこの方法を試し続けたから、釣れなくて当然の結果だったのである。
本来ならドーバー等のネコリグ、ジグヘッドワッキー、ライトラバージグ、ノーシンカーワーム等が今回の状況の最有力候補だろう。
しかし、これでは当初の目的は達成できない。今回のDVDはジャバロンが主役。使っていいのはジャバロンとスピンコブラPEライン仕様のみだ。この2つのみで果たして釣る方法があるのか、湖の状態を見てジャバロンテキサスは今回はかなり無理があると思っていた。
ならばどうするのか?安易にライトに落としてしまうのではなく、ジャバロンを諦める前に「劇的に釣り方を変える」ことが次のステップである。
ジャバロンには驚くべき状況適応能力がある。
プリからポスト、そしてアフターまで、使い方をマッチさせることによって
高い確率でビッグバスを手にできるワームだ。
幸いなことにジャバロンには他のビッグワームにはない動きの特性があることが、ひょんなことから発覚した。今回のロケで某ホテルのプールを借りてジャバロンの動きの水中撮影を行ったのだが、其の時、またしてもジャバロンの意外な動きに気が付いたのだ。それは「僅かなロッドワークでもジャバロンは大きく曲がってスライドする」という点だ。
04年冬に生まれたジャバロンの使い方はまだまだ未知数。フィールドテスト毎に新しい発見がある。
ノーシンカーのジャバロンをボトムにステイさせて僅かにロッドをチョンとしゃくると、ジャバロンはグニャリとボディーが曲がって大きく左右にスライドする動きが発生するのだ。ジャバロンはその構造上、とても太く見えるのに他のどのワームよりも小さな力で大きく曲がる。その動きはまるでデカいゴリかカジカが身をくねらせて逃げる様子そっくりに見えた。
ジャバナベ式がハスや鮎の逃走なら、こちらはまさにゴリ、ハゼ系のビックリアクションである。これは引くだけでなく、
ひょっとしたらボトムデッドでも使えそうだなとこのとき思ったことが功を奏した。
時として普通では考えにくいタックルの組み合わせが結果を出すことがある。
アンバランスタックルセッティングにしかできない技がある。
この動きを知らなければ、ここまで確信は持てなかったかもしれない。今回、私がジャバロンをどう使ったか、それはまさしく先ほどのポストスポーニングの基本に完璧にのっとった方法である。後はそれをどこで行うかがポイントだ。バスが追ってくれない以上、バスをルアーの力で寄せて食わせなければならない。しかも、波動ではなくデカいワームのみが持つ「存在感」をどう生かすかなのだ。解りやすくいうと、止めていてもバスの方から見つけて寄ってきてくれる「存在感」こそが、スモールワームにはないビッグワームの最大の力なのだ。
出ればほとんどビッグバス。
ジャバロンで釣れれば取材は楽ですね。冬はネイルシンカー入れボトムずる引きスイミングで釣れました。
もうおわかりかと思うが、今回炸裂したジャバロンテクニックはまさに「ノーシンカー」もしくはそれに近い状態、そして超デッド、超スローでもバスを寄せることの出来るビッグワームならではの力を上手く利用した方法だ。まさに「ジャバナベ式速巻き」とは究極の正反対、激スローなバスを激スローで攻略する「ジャバロン激遅巻き」にこそ活路があったのだ。
やっと掴んだ使い方と場所のマッチアップ。
見えてくると気合も入ります。

詳しくは是非6月25日発売予定・黒帯VIIIを見て欲しい。どれだけのスピード落差があるのか、どこまでスローなのか、そして全く違う場所へのアプローチ方法が明らかに理解できると思う。ビッグベイトはたとえポストでも、人気レイクで人がいっぱいでも、そのポテンシャルを遺憾なく発揮できることがわかるはずだ。
ジャバロンで遂に連ちゃんモード突入!
手持ちのJV140が絶滅しそう・・・。

今回の黒帯VIIIはジャバロンだけでは終わらない。今年ひそかにオカッパリでも流行の兆しを見せるハードスピニングによるPEパワーフィネス。その真髄とスピンコブラがなぜ生まれてきたのか?PEラインの選択基準とは何なのか?スピンコブラ&PEの使いこなし術と、今トーナメント最大の注目テクニック、驚異的ビッグフィッシュ率が明らかになりつつある「ウルトラライトカバージグ&ハードスピニング」の使いこなし方とは?
西のストロングパターンと東のパワーフィネス、今まで公開されたことのない謎の核心に迫ります。

・・・TO BE CONTINUED・・・

 

 

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