現在、トーナメントは体調の万全を喫するためしばらく休養させてもらっているが、おかげさまで、この所ヤバイくらいにどこへ取材やロケに行っても、とてつもないビッグフィッシュラッシュが続いている。まあ、試合を休ませてもらっている分、今までと余力が違うことは確かなのだが、それにしても今までの過去の取材でもこれほどまでに毎回ビッグフィッシュ連打が続いたことは記憶にない程、エグい雑誌取材やDVDロケが続きまくっている。誰もが知っていて、情報を公開できるメジャーレイクで、しかもナンチャッテ50アップではなく、54cmを遥かに越えるサイズが毎回複数本という琵琶湖以外では考えられない結果になっている。
 | 合川ダムでは衝撃の50アップ超絶連打、バックウォーターで、垂直岩盤で、そしてゴミ溜まりでも。
まさかメキシコと同じ方法で、日本でホンマに釣れるとは思わなかったのが本音・・・。 |
バカラックでジグヘッドスイムベイト威力を知って以来、国内では半信半疑だったプロトの「バクラトスイマー」だが、正直言ってこのルアーの隠されたポテンシャルに本心から驚いている。海外ではなく、日本のメジャーレイクでもここまで続くとさすがに普通じゃない。しかもさらに衝撃的なことに、遂に従来のスイムベイト未進入ゾーン、聖域とも言える、8〜10m付近を中心としたウルトラディープでも衝撃の出来事が起こり出している。もうここまでくるとマイブームと言ったレベルでは済まされない事態になってしまっているのだ。
 | 遂にディープウォーターでもその威力のベールを脱いだ変形プレリグドスイムベイト「バクスイ」。
6〜10mラインがスイムベイトのターゲットに入った事は衝撃的だった。 |
確かにリップライザーの爆発的釣れっぷりは自分の予想しうる範囲内の最上級レベルであり、今月の取材でも狙い通り50アップを連日捕獲しているが、リップライザーではきっちり計って50〜51cmクラスが多いのに対し、バクラトスイマーは遥かに想定外、平均54〜56cmの連打と言う信じられないことが起こっている。ひょっとして別世界の超ヤバい扉を開けてしまったのではないかとさえ思う今日この頃だ。
まもなくその片鱗が見れると思うが、先月のバスワールドTSR合川編とは180度違ったパターンで、先月のTSR、50アップ7本にも引けをとらない、下手すればそれ以上?の驚異的としか言えない結果が出つづけている。
無論、バクラトスイマーは先月のころよりか遥かに形態進化しパテントも申請完了、さまざまな問題点もクリアし、戦闘力は桁違いに上がってはいる。しかしそれ以上に、メキシコで出会ったジグヘッド式スイムベイトの恐るべきビッグフィッシュ能力に今は正直、なによりも夢中になってしまっている。
 | バクスイの脇役になってしまっているが、実は毎回50アップを捕獲し続けているリップラ。
間もなくスンバらしい激釣れ、激見えスーパーカラーシリーズが登場します。要ご注意!! |
黒帯「復活のバカラック後編」ではディープゾーンでスイムベイトを使い、怒涛の60アップ連打を体験したが、そのものズバリが日本で再現されるなど、期待はしていたが可能性は極めて低いと思っていた。ましてやメキシコで使っていたワイルドスタリオンに20ポンド以上のラインを組んだタックルを日本で4本も常にボートに積むなど、琵琶湖ならまだしもリザーバーなどでは考えてもいなかったことだ。これは自分にとってもまさに想定外すぎる予定外の出来事だ。
 | 最近はワイスタ4本積みという荒業。それくらい使用頻度が高い。
スイムベイト、ビッグベイト、ジグ、ディープクランク、ヘビースピナベ、ヘビキャロ何でもござれ!
10末〜11月頭リリース予定です。 |
現在、アメリカのビッグベイトに詳しい知人を通じ、この手のルアーの本質的な能力の発掘と開発された背景調査に全力を上げている最中なのだが、この手のジグヘッドスイムベイトのことを正式には「プレリグド・スイムベイト(PRE-RIGGED SWIMBAIT)」もしくは「ウエイテッド・スイムベイト(WEIGHTED SWIMBAIT)」と呼ぶらしく、極めて独特な使用法も存在する。偶然にも今回の取材で自分が試した方法が、その極めて特異な使用法に近い部分に知らぬ間に偶然かすっており、アメリカの歴史の深さに驚きを隠せない気持ちである。
 | 唯一見つけたガード付きプレリグドスイムベイト。オプティマムの6インチ3オンス(でかっ!)。
これは非常に優秀な動きをする。ただ、ジャンプ時のバラしに要注意!! |
とにかくここにきて私にとってこの発見はジャバロン開発時以上の衝撃であることには間違いない。いろいろな湖に行って感じることは日本のリザーバー系や川系のバスはスイムベイトが非常に好きな性格のバスなのではないかとすら感じるほどだ。不思議なことにプレリグド・スイムベイトを好んで食ってくるビッグバスの多くが何故か体格の割りに口が比較的小さい特徴がある。口を閉じ、きっちりと計測して55cm以上あるにもかかわらず、拳骨がすっぽり口に入らないことが多いのだ。
 | きっちり図って50cm越えでも拳骨が口に全く入らないバスもいる。
特にバックウォーターや川のバスにその傾向が強い。 |
その代わり、上から見たときのボディーの肉厚は尋常ではなく、顔つきがいかつい。引きも異常に強い。これはどの湖でも共通している。当初、目の位置からノーザンスポッツ系かと思ったが舌骨に瘤らしきものはない。ただ、このスイムベイトを襲うバスは明らかにカバーに居ついている感じはなく、テリトリー意識、ましてボトム意識も極めて低い感じを受ける。逆にものすごく中層性、回遊性が強く、不思議と短時間に同エリア2連発以上で釣れていることが多い。要はカバー撃ちやライトリグ、虫系などのピンスポット攻略スタイルでは釣れない、常に移動するバスをターゲットにしはじめてからビッグフィッシュ率が極端に上がってきたように思う。
 | とにかく、今の世の中、ぶっつけ本番、2日日程の取材で何度もこんなに釣れる事は珍しい。
最近は取材のプラをする人も多いとか・・・。まるで試合並の厳しさ。バクスイには実は秘密がある。 |
しかし、フロリダ系の特徴はないし、アンブッシャー(待ち伏せ型)の純潔ラージでもなさそう。何か冷水にも強く、群れて狩をするノーザンスポッツの性格が濃いような気がするのは自分だけだろうか?ただノーザンスポッツってそんなに大きくならないはずなのだが…。ちなみに琵琶湖では52cmなら私の拳骨はすっぽり入っていた。それが今までの琵琶湖の50アップの私の目安だったほどだ。
 | バカラック以来、47cmくらいかと思っても、測ると軽く50cm越え・・・。
メキシコと同じワイスタを使っていると、目と感覚がおかしくなってしまう。 |
ちなみに野池のバスは虫好きなのに口がデカく顔もデカい。既に日本に入って60年以上経っているバスたちは、世代交代を繰り返すうち、、在来種との共存を可能にし環境に適応するため、独自の進化を遂げつつあるのではないだろうか?事実、素晴らしいバスがいる湖ほど、様々な魚達の生命感に満ち溢れていることをアングラーは一番よく知っているはずだ。
いずれにせよ、まだ日本で一番狙われていない、性質上、一番狙いにくい血統が優性遺伝したバスを攻略できる可能性を秘めているのが、日本では使われることの少ないプレリグド・スイムベイトなのかもしれない。その謎と真実を徹底的に検証し、必ずモノにしてみたいと思っている。
まっ、何はともあれバスに惚れて惚れ抜いて、はや32年。
今も変わらぬ想いでディープキス???(オスかも知れませんが・・・) |