K.imae Today's Tips 1463『ダイナゴンNEO近況報告』
昨日、大事件になったダイナゴンNEO…。 バサーに載ったのは3.5インチの初期型プロト。 ダイナゴンNEOはまだ3.5インチも、4インチも最終本金型には至ってません。 これは3.5インチの先月のプロト。 ダイナゴンNEOの基本改良ポイントは以下のとおり。 (1)イマカツオリジナルのコイルスプリングインサート。 バックスライド超高比重ワームはコレがないと耐久性ダダ悪。 旧ダイナゴンの最大にして最悪の欠点でした。 このコイルのおかげで、テストでは運がよければ1本で最高5尾まで持ちました。 3尾はよほどヘビーなカバーで大暴れ以外はほぼ大丈夫。 コイルの位置決めと重量バランスが難しく、やっと先月、決まったところ。 (2)これもBASSER記事では営業の説明がなく、無視されてた大事なポイント。 記事では「12ポンドより、20ポンドのほうがバックスライド(BS)が伸びたことが驚き」 と書いてましたが、これ、バックスライダーの基本中の基本です。 NEOはヘビーカバーで使うので基本はフロロ14ポンド以上の設計。 ラインの重さでダイナゴンのフォール姿勢が変わっちゃうんですね。 細い糸だと軽いので、ダイナゴンは尻下がりになって下方向に落ちたがり、BSが伸びません。 重いラインだと水平気味に釣り合い、バックスライドが更に伸びる実戦設計です。 コレ、常識。 で、3.5インチは9g強と軽いので、パワーベイトフィネスで 12ポンドクラスも使うことを考慮し、0.6~0.9gのネイルシンカーを 頭部に新設されたネイルホールに入れて、頭を重くして 細いラインでも姿勢制御できる工夫が盛り込まれてます。 記事には一切、説明されてませんでしたが…ここまで考えて作ってます。 ま、ウチの営業が知らんかった責任ですけどね。 (3)旧ダイナゴンはかなり太くて塩みっちりなので、フックセットのときに硬くて、 コイルのない顎が裂けてしまうトラブルがありました。 そこでファットイカで自分が昔やってた、ディープスリットチューンをインストール。 誰でもめっちゃ簡単、確実にフックセットできるようになってます。 フッキングも軽い力でバッチリ決まります。 (4)ダイナゴンの個性の一つがこの柳の葉状の脚。 ダイナゴンの脚はフォールでピリピリ動きません。 そうじゃなくて、ファットイカ系の、着底後、しゃくると イソギンチャクのように脚が開いたり閉じたりしながら、 ショートバックするのが最大のウリです。 ほとんどのBS系ワームは落とせば終わりで、ただのゴミですからね。 ダイナゴンのこの脚こそ、ファットイカ系の奥義「しゃくりあげ」で 最大の効果を発揮する脚なのであります。エッヘン。 (5)何気ないハサミなんですが、ここの塩加減でもフォール姿勢が変わるので、 絶妙の30%ソルトになってます。またこのごつい、平行ではなく、 斜め45度角のハの字に付けられた手があるからこそ、 3.5インチはBS系ワームとしてだけでなく、テキサスリグや、 ラバージグのトレーラとしても優秀な「水掻き、たわみ」アクションを 出してくれます。BSのときは髭一本がラインに絡むとナナメに落ちるので、 ロックしておくことが絶対、テキサスのときは髭のロックを解錠が基本です。 そしてダイナゴンNEOで最も進化したのが、この「ラミネートカラーソルトコア」。 外皮には30%ソルト、内臓には70%以上の超高密度カラードソルトが充填されます。 見た目から劇的にライブ感が増してます。 これは金型技術的に高度な技術で、簡易金型のサンプルでは良品は塩が偏ったり、 充填不足で100本作って10本程度…。 なんで、本金型の制作には普通のワームの倍以上の時間がかかります。 なんで、まだダイナゴンNEOは本金型が出来上がってません。 それでもNEO・4インチ/13g~14gでのBSは、イマカツ社プール測定では BASSER記事の最長不倒記録にも決して負けてませんので。 NEO・3.5/9gでほぼ互角。 4.5なら旧ダイナゴンでもBSはとんでもなく凄いです。 と言う事で、BASSER記事のダイナゴンNEOと今のダイナゴンNEOは全くベツモノです。 ってか、開発者の自分が全く知らんところでテストされてたのが 超ショックで知恵熱出して下痢してます。 そして、いよいよ来週、最終プロトになるであろうサンプルが到着予定。 それでGOが掛けれるかどうかの正念場です。 設計精密度が高度に要求されるダイナゴンは、カタチだけでは語れない、 色んな工夫と改良がされてます。 まだまだ、最終プロト次第では発売も未定ですのでご了承下さい。 |