開幕直前!JB史上最低新記録更新なるか?の巻
時として自然は人間の英知、想像をはるかに超えた次元に存在するのか、旭川ダムのバスは試合直前になっても忽然と姿を消したまま現れる気配が全くない。自分だけが釣れていないのではなく、これほどまでに全員が当たりもないと嘆くのは過去に聞いたことがない。プラ中を通じて、アタリもないというプロが多数存在する。 先週末の旭川チャプターでは66名の地元アングラーおよびトップ50プロが出場し、本当に旭川は今、釣れないのかが結果として見れる貴重な機会になった。 そしてまたしても記録は更新された。66艇中、バスを釣ってきたのは驚愕のたった1名のみ。しかも1尾で優勝。 後にも先にもウェイインされたバスはこの一尾のみとなる想像以上の恐るべき結果になった。 果たしてこの釣れなさの原因は何なのか?
ところが今回の超大増水によって旭川は全面オーバーハング&冠水ブッシュ、そして凄い所は森がそのまま沈んでいるようなカバーの鬼嵐になっている。しかも平面的には水深4m付近までは林や草むらが密集したウィードのように沈む。これで旭川のカバーの量は減水時の1000倍以上に確実に増えている。実際にバスが隠れられるカバーの面積は、平面方向に水深方向を加え3次元方向にこれまた数千倍以上に増えている。これは言い換えると、ラフのないゴルフコースでフェアウエーにボールを打てば直ぐに発見できるが、深い林に囲まれた周りがラフだらけになったコースで、ラフに中に何発もボールを打っても、それを探しだすのは至難の業と言うことだ。ましてや、バスは水中なので、ラフに入ったゴルフボールを、ロッドでつついて捜せといっていることと変わりが無い。しかもバスは打ちやすい岸際のカバーに入る必要もなく、岸から4m前後まで広がる冠水ブッシュの何処かに隠れれば、岸際のヘビーカバーより遥かに安全だ。
そこに雪解けの冷たい水が大量に入り、ヘラは大はしゃぎではたきまくり、3週連続のトーナメント…。これははっきり言って人間の英知と工夫のレベルを超えた際になってしまいそうだ。 現時点で私が手にできたバスの数は僅かに2尾。今も激しい風雨が嵐のように吹き荒れている。 今回の開幕戦は誰が勝ってもおかしくない。それどころか予選30人すら通過不可能かもしれない。バスを試合中釣ったのがマスター220人中13人、チャプター66人中1人と言う事実を考えれば、下手をすれば決勝はエリート5かもしれない…。 果たして今回の優勝はどんな形で、何のルアーで出るのだろうか。それは全く分からない。 唯一つ言えることは、勝者はバスフィッシングの女神に心底、愛された幸運なアングラーであることだけは間違いないだろう。
|
||||||